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New York Report / January, 2000

朝日を受けたピカチュー。(翼の先のピカチュー分りますか?)
ポヶモン・ジェットで行きました。 飛行時間が13時間と長いフライトでしたが、ふと外を見ると、いつもピカチューが手を振ってくれていました。
どうしてあんなに見る人を元気にしてくれるのでしょうか?あの色のせい?それとも形?はたまたあの顔? ちなみにN.Y.でも「ポッキーモン」と呼ばれていて超人気者でした。

J.F.ケネディー空港で下りた後、ブルックリン橋の下からマンハッタンを見ています。
これからいよいよあそこまで行くんだと思うと心が高鳴りました。
すごい天気の良い日でとても暖かでした。厚手のオーバーを準備して行ったのですが、脱ぎました。
まるで天気までが歓迎してくれているようでした。
(そう言えば僕は日本では雨男と言われていたっけ)


橋を渡ってマンハッタン入りしました。
後ろが、ブルックリン橋です。
観光の名所なのですが、どこもそんなに混んで無くて、騒がしくない大変いい感じのところです。
寄り掛かって いるのは望遠鏡で、どことなく人の顔を連想してしまう面白い形をしています。
何を覗いたかって?
それは今までの自分の事と、これからの自分の事。

ちょうどお昼頃で、テラスのベンチで休んでいると、近くで鳩におばあさんがパンをちぎってやってました。 すると子連れのお母さんがさしかかりました。 かわいい女の子におばあさんはパンを分けてやりました 。 女の子も一緒に鳩にパンをやり始めました。
なんとも言えないのどかな午後でした。
そんな情景をのんびり見ながら、COOKのラージ・サイズを飲んでしまった僕でした。
(行く前に、一人じゃ飲み切れないよと言われていたので、早速チャレンジしてみま した。わりと平気ジャン)
レストランの2階です。
ほんと気分のよいところで、このままズーッとここに居たいくらいでした。
カモメがテラスのテスリ(?)に羽を休めたりしてます。 陽射しも柔らかく、あ~なんて気分がいいんだろう。
ベンチでは人々が思い思いに話をしたり、本を読んだり、タバコを吸ったりしてました。(灰皿はもちろんありませんけど)
いよいよ作品展が始まりました。
オープニングセレモニーの様子です。
会場に入り切れなくなり、外で待ってもらうような事態になってしまいました。
プレーヤーを持ち込んでハウスっぽい音楽をやってくれていた若いDJにThanks。
ワインはこのギャラリーのオーナーが毎年夏休みに一ヶ月ぐらい海外に行って、ギャラリーで使う1年分を仕入れてくるそうです。
いや~美味しかった。
中央の人は今回作品を出品した塩谷さん。髪はもちろん染めてます(僕と違って)。会期中もSOHOのギャラリーをくまなく見て回ってました。今後の作品発表の場所を探してたそうです。
右の女性が今回の作品展をプロデュースした増田さん。ご本人も作家であり、ギャラリーに勤めながら絵を描いてらっしゃいます。N.Y.に住んで5年だそうです。英語ペラペラ羨ましー。(オープニング準備の為みんなが外に出てしまった時、僕は電話番を仰せつかりました。嫌な予感は良く当たる、来ました電話。ギャラリーの「通 り」の名前を聞かれたのに自分の名前を言ってしまい笑われちゃいました。だって全て早口の英語だよ~。)

オープニングセレモニーに来てくれたMr Eddie GomezとMr Jeremy Steig。
(ご存じの方も多いと思いますが、Gomezさんは、あのBill Evansと1966年から1977年まで11年間トリオを組んで名演の数々を残してます。現在も中央のJeremyさん達と活躍中ですので、最近のCDもぜひ聞いてみてくださいね。)
Gomezさんとは、昨年の12月に日本で偶然お会いました。
片言の英語で「来年作品展の ためにN.Y.にいきます 」と話かけたら、「きっと見に行くよ」と言ってくれました 。
でもホントに来てくれるなんて自分にも信じられませんでした。

Mr Gomezと苦手の英語で話をしてます。
今回の作品展に僕は「Lennon Requiem」「Time is like a Score」「Still Life」の3点を出品したのですが、Gomezさんから「あれはジョン・レノンがモチーフだね。 他の2点にも誰か具体的なモチーフがいるの?」と聞かれました。
「もちろんです、あの2点はMr Toru Takemitsu の曲を聞きながら描きました」と言うと、「オー。トオルさん!。秋の庭歌。以前何度かお会いしたよ、とても素晴らしい人だった」と懐かしそうに話してました。
「良い音楽がMitsuroの絵の栄養になってるんだね。絵から音楽が聴こえてくるよ」
感激!!!!!!。
会場で何度も僕の絵の前で立ち止まって、じっくり見てくれていたので気になって話し掛けてみました。
Mr Silvio Vela といって、コロンビアから絵の勉強に来ているそうです。僕の絵を大変気に入ってくれて嬉しかったです。
いろいろ質問され、またまた片言の英語で冷や汗の瞬間です。
Silvioさんがバックから作品の写真を出して「今こんな絵を描いてるんだ。どう思う?」と見せてくれました。
とても良いどちらかと言うとニューペインティング系の絵でした。彼自身繊細な感じのする人でしたが、作品からもそんな感じを受けました。 先日彼からメールが届きました。
N.Y.で作品展を開く準備に入ったそうです。
ギャラリー前の通。
もうすっかりニューヨーカーですね。
(気のせいでしょう、たぶん)
でもね、交差点で信号待の時、黒人系の若い女性から突然、
「Excuse me. Do you know City Bank?」って話し掛けられたんですよ。もちろん「Oh I'm sorry.I don't ...」って答えましたけど、びっくりしたな~。やっぱN.Y.に長いこと住んでるように見えたんだろうな、、、。
綺麗で知的な 感じのスラーッとした女性の方でした。
リバティー島からマンハッタン。
自由の女神に会うために、早起きして出かけました。
早起きと言えば、僕って時差ぼけが全くない人間だと今回の旅行でハッキリ解りました。時差ボケってなんですか~?
やっと会えました。
写真やTVでしか拝見した事のないこのお姿。
いやー感動でした。
この日は大変寒く粉雪が舞っており、その上風も強い日でしたが、そんなものはモノともせず島をひと回りして写 真を撮まくりました。
自由の女神があるリバティー島のレストランのテラス。
朝まだ早い時間で、その上寒い日だったからでしょうか、誰一人いませんでした。
1羽の真っ白な鳩が、テーブルに降り立ちました。
あたりがシーンとしていて、観光地とは思えないほどでした。
聞いたら自由の女神に登るのに3時間程待つ事もあるとか。
はるか向こうに霞んで見えるマンハッタンと相まって、静かな良い時間を過ごせました。
「いつかまた自由の女神に会いに来れるだろうか?」なんて考えながら眺めてました。
ダコタアパート。
ジョン・レノンが住んでいた所。
そして1980年12月8日彼が凶弾に倒れたのも、このアパートの玄関でした。
そのアーチ型の中庭に通じる玄関が左側に見えますが分りますか?
入り口のところには、頑強そうな黒人のドアマンが立っていましたが、写 真を撮りたいと言ったら笑って許してくれました。
アパートといっても日本のアパートとはだいぶ感じが違います。 日本ではちょっと見られない感じの建物です。
N.Y.では古い建物を何度も修理して使います。
古くなったら取り壊して、1月で新しい建物が出来る日本とはだいぶ違いますね。
ここに限らず、しっかりした見るからに頑丈そうな年代ものの建造物がN.Y.には多く残っていました。
Yoko Onoさんは今でもここに住んでいるそうです。
ダコタアパートからセントラルパークはすぐ側です。
その公園に、ジョン・レノンのモニュメントがあります。
モニュメントの上には数本花が置かれてました。
「ストロベリー・フィールズ」という涙の雫をかたどった通りにあります。
ジョンの死後、代表曲「ストロベリーフィールズ・フォーエバー」にちなんでYoko Onoさんによってデザインされました。
なんだか何も言えない感じで、しばしボーゼンとしてしまいました。
でも、「いつかきっと行ってやるぞ」とズーッと思ってた所だっただけに、ここに立った時の感じは今でもハッキリ心に残っています。そしてたぶんこれからも、、、。
 1羽の鳩が付合ってくれていたのに気付いたのは、もちろん写真が出来上がった後の事です。
メトロポリタン美術館です。
ほんと大きな美術館でスゴイの一語。
「MOMAだ」、「ホイットニーだ」と美術館めぐりを続けていたので、少々疲れも出て来てましたが、ここの「ピラミッド時代のエジプト展」のスケールにはビックリ。疲れも吹っ飛んでしまいました。
また、「ロック・スピリット展」もやっていて、ビートルズ、ローリングストーズ等多数のロックミュージシャンが着ていた衣装をビデオと一緒に展示してました、ラッキー。

この辺りがブロードウェイの中心と言えば中心でしょうか。
劇場が多数集まっています。
ミュージカルは「フットルース」を見ました。
なんだかケニー・ロギンスが妙に懐かしかったから。
ここでも、英語が良く分らない口惜しさみたいなものがありました。ほかの観客と一緒に笑えないんですものね。
でも不思議ですね、言葉が分らなくてもホント感動してしまうんですから。
僕が感動するパターンて割とハッキリしてます。
誰が見ても勝ち目の無さそうな人が頑張って夢を実現していくやつとかってもろ弱いです。
「フットルース」で感動したのもその為でしょうか?
そんな訳で、いろんな事がいっぱいでまだ旨く整理出来ておりませんが、今後の制作活動に少しでも生かせたらと思っています。
感想などお寄せいただけると大変うれしいです。
30/01/2000

 

New York Report
追記

「・・・・・ニューヨークは粉雪の中らしい
成田からの便はまだ間に合うだろうか
片っぱしから友達に借りまくれば
決して行けない場所でもないだろうニューヨークぐらい
なのに永遠の嘘を聞きたくて 今日もまだこの街で酔っている・・・・・」
-永遠の嘘をついてくれ -
中島みゆき / pcca-01000

06/01/29
 NYでお世話になった方々を紹介させて頂きます。
これはNYで創作活動をなさっている佐々木健二郎氏のロフトに招待されたときのスナップです。
向かって右から、NYに同行してくれた平山氏、私の右のセーターで長髪の方は日本画家の武田氏です。ちょうど同じ時期にNYで作品展をなさっていました。その隣は武田氏のお子さんと奥さん。
立ってご馳走を進められているのは佐々木氏の奥さんです。手前の赤いセーターを着てらっしゃるのはNY在住の画家木村氏です。NYのアートシーンのお話や、私の今後についてなどいろいろ貴重な話をしていただきました。手前の髪を結ってらっしゃる方はNY在住のジャーナリスト間庭氏です。


 奥でベストを着てらっしゃる方が佐々木健二郎氏です。このロフトの奥がスタジオになっています。(見えますか柱の向こうにある氏の大きな作品が)
佐々木氏には、日本に帰ってからも帰国する度にお世話になっています。氏は執筆のお仕事もなさっていて「ニューヨークと美術」里文出版、「アメリカ絵画の本質」文春新書等の著書があります。
私は今でも時々N.Y. でお世話になった方々のことを、深い感謝の気持ちとともに懐かしく思い出します。
手前は後ろ姿しか移ってなくて申し訳ないですがNY在住のクリエータ・アシスタントの吉本氏です。

01/14/2007
 ニューヨークでの作品展に参加すべきかも含め、いろいろ相談にのって頂きました佐々木健二郎氏。
この度「日本文化ニューヨークを往く」を出版なさいました。
発行所:東京キララ社
電話:03-3233-2228
定価:1800円
 日本の文化がニューヨークでどのように受け止められたのか、永らくN.Y.に在住している氏ならではの視点で解説されています。
伝統芸能、映画、演劇、音楽、スポーツ、ファッション、、、、あのピカチューまで。
是非ご一読を!



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