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2004年9月20日
絵画教室:最終回
  
今回の作業
1:サインの入れ方
2:額装・鑑賞会

○ サインの入れ方
 作品に対するサインの①大きさ、②位置、③色に注意しながらサインを入れてみましょう。
①作品に対してサインが大きすぎるのは考え物です。「小さすぎるかな」と思うぐらいでサイズを考えてみましょう。
②位置は作品に対し右下が基本です。ただ、モチーフの位置等によりバランス的にどうしても右下に入れられない場合があります。そんな時は左下や、右下のやや上であってもかまいません。
③サインの色は出来るだけその作品に使用した色をつかいましょう。サインの色が作品の色とあまりかけ離れたりしないよう注意しましょう。
 最後に作品の裏面に作品タイトル、作者名、作成年月日等を書き込んで作品完成です。
○ 額装・鑑賞会
では、さっそく作品を早速額に入れ作品を並べてみましょう。
この10回の教室を振り返りながら、感想などを話し合ってみましょう。
モチーフ(題材)はどうでしょう?
色調や描き方どうですか?
「何を描くかで60パーセント、どう描くかで30パーセント、その他10パーセントで絵は決まる。」でしたね。

今回絵画教室で作成された作品は、11月開催の「町の文化祭」に出品されます。   
最後に

 5月9日(当日外では「丸森市」が開催されていました)から始まったこの絵画教室も、いよいよ今日9月19日で終了となります。
みなさんは完成したご自分の絵を、どのようなお気持ちでご覧になりましたでしょうか?
記録的な暑さが続いたこの夏、最後まで作品を投げ出すことなく見事な作品を描き上げられた皆さんに、まず拍手を送りたいです。
 アクリル絵の具は初めてという方がほとんどでしたので、私自身最初はとても心配しましたが、みなさんが休まず出席なさって熱心に制作に励んでらっしゃる様子を拝見しているうちに、そんな不安も吹っ飛びました。
慣れない画材にもかかわらず、それぞれご自分の作品を描き上げようと努力なさっているみなさんの制作態度に、私自身教えられるものがありました。
 先日、この教室の開催期間中お世話になった画材屋さんに行きましたら、店の方から「大分高度なことをやる教室なのですね」と言われました。
知っていることは、何でもお教えしようというスタンスのもと始めた教室ではありますが、今回この教室でやったことは「ハッチング描法(線描)」にしろ、「箔の使用」にしろ、一つの方法でしかありません。
今回やったことがアクリル絵の具の使い方の全てではありませんし、また、このように使わないといけないと言う物でもありません。
 今後、皆さんが絵を描かれる際「あれ?ここはどう処理しよう」と思ったときに、この教室でやったことを一つでも思い出していただいて、ご自身の作品制作に役立てて頂く事が出来たなら、この上ない幸いです。
 今回制作した皆さんの作品は、11月に開催される町の文化祭に展示される予定と伺っておりますので、またお会いできるのを楽しみにしております。
みなさんどうもお疲れ様でした。
 そして、最後になりましたが、長期に渡りいろいろお世話頂いた中央公民館の係の方々や、事務局のみなさんに心より感謝申し上げます。

 

2004年9月12日

  

今回の作業
1:コラージュ
2:額縁合せ
(今回は第8回、9回分をまとめて更新させて頂いております)


○ コラージュ・箔を押す作業
 <用具・用材> 金箔、銀箔、ジェルメディウム、謄写原紙、刷毛、はさみ、竹箸等。
箔をあかす方法はいろいろありますが、今回は謄写原紙を使います。箔のあかし紙を外したら、謄写原紙を載せ て箔を付けます。作品の箔を押したい部分に、ジェルを水で薄く溶き刷毛で塗ります。大きすぎる場合はあかしたままハサミで切ります。あかした箔をその位置に移動し、箔を載せ、刷毛でなぞります。
そっと謄写原紙を取り除き、そのまま乾かします。
擦りだしは、しっかり乾燥してからにしてください。
○ 砂子を蒔く作業
 <用具・用材> 金箔、銀箔、ジェルメディウム、謄写原紙、刷毛、はさみ、竹箸、振り筒等。
振り筒は竹に金網を固定したもので、細目、中目、荒目の3種があり、専用のものが市販されています。
箔を箔箸で挟んで、筒に入れ穂先の硬めの筆でかき回して砂子を作ります。

慣れないとなかなか大変ですが、コツを掴めば大丈夫です。
貼った箔や、砂子の上に薄く色を塗り、刷毛で散らせば筆の跡を付けることなく,色を変えることが出来ます。
箔を押すときに使ったジェルの液は、絵に布や紙を貼る際も使用出来ます。必要に応じて試してみましょう。
○ 額縁合せ
額縁はデザイン、値段も様々ですが、自分の絵に合った額縁を捜してみましょう。
額によって絵がどのように違って見えるか、体験しましょ
う。

2004年8月9日   着々と制作進行中。
今回の作業
1:モチーフの描き込み-その2-

○白でハッチング(線描)後、あまり白くなりすぎた場合や、色を変えたい場合は有彩色を薄く塗り重ねます。
筆で、薄く溶いた色を塗りますが、どうしても筆の跡が目立ってしまいます。
それで、筆で塗った後、乾いた刷毛で色を散らします。
何度でも好きな色が出るまで繰り返せますが、前の作業の絵の具が完全に乾いてから行うようにしましょう。(前に作業した色を落としてしまう恐れがあります)

○薄く色を重ね、刷毛で散らすと、均一に色が変わります。
乾いてきたら、そっと拭き取ってみましょう。

○拭き取っても、ハッチングで強く描いた部分がハッキリしない場合は、再度部分的にハッチングして仕上げます。

○ ハッチング(線描)は強調したい部分のみならず、影を描いたり、輪郭を補正するときにも役立ちますので、覚えておくと便利です。

 

2004年8月1日 絵画教室も6回目を終了しました、残りはあと4回です。
今回の作業
1:モチーフの描き込み

 
○蒔絵筆の小でハッチングします。
ちょっと根気のいる仕事ですが頑張ってやってみましょう。
少し大きめの容器に絵の具を薄く溶いて、下に沈殿した部分の絵の具でハッチングします。(薄く溶いた絵の具を少し多めに作り、一晩おいたぐらいの絵の具の方がハッチングには適しています。)
  
〇描きたいのも全てをハッチングで描いてもかまいませんが、一枚の絵として、あまりがちがちにハッチングで 仕上げるのは考え物です。
どの部分をハッチングで描くのか、考えながら作業します。ハッチングを使わない部分はどのように描くか考えましょう。

○ハッチングしない部分で、必要に応じ、下地処理の際使用した、ジェル・メデュウムとモデリング・ペースト、花胡粉、そしてジェッソの混合液で盛り上げ等の作業をします。
盛り上げ剤の乾燥を待って、下になる色を着色します。
再度色を重ね、拭き取ります。その後加筆して仕上げます。

 

2004年7月14日
今日の作業
1:バックの完了
2:モチーフの決定

皆さん思い思いにご自分の好きなモチーフを描き出されました。
ハッチングでの描き方は初めての方がほとんどですが、はたしてどのような作品が完成するのか今から楽しみです。

○ 何度か色を重ねて拭き取りながら、バック処理を完成させます。
モ チーフ(描く物)に合った、「このバックなら使える」感じになったなら完了です。
○ モチーフを決定します。スケッチ、写真等の描きたい物(モチーフ)をトレースします。
○ トレースしたペーパーをF6号のパネルにあてて、どの大きさでどの位置に描くか考えましょう。自分で気
ちよく感じる位置を見つけましょう。必要に応じて拡大コピー機を使用します。
○ 位置、大きさが決まったなら、トレーシング・ペーパーの裏にチョークを塗り、パネルに固定します。
○ パネルの上でトレーシング・ペーパーの上から鉛筆でモチーフの輪郭(外側のみ)をなぞります。
○ パネル上のチョークの線に、薄く溶いた絵の具を蒔絵筆(小)で色を付けします。
○ モチーフの一番濃い色を見つけ、トレースした部分全面に塗ります。
○ 絵の具が乾いたなら、更に細部をトレースします。
○ 蒔絵筆に薄く溶いた絵具を付け、ハッチングで描きはじめます。下に塗ってあるのは、一番濃い部分なので明 るい部分を描き込むことになります。

2004年6月27日

智内兄助氏の画集紹介
 今から20年も前のことですが、私は宮城県美術館で開催された智内氏のWORKSHOPを受講しました。
今回この絵画教室で皆さんにやっていただいていることは、そのWORKSHOPで教わったことが大部分を占めています。
 智内氏はリキテックス・ビエンナーレで大賞受賞、安井賞展で特別賞受賞等多くの賞を受賞しております。宮尾登美子氏の小説「蔵」の表紙や新聞連載の同小説の挿絵なども担当しました。
 氏の画集を持ってきていますので、皆さんに紹介させていただきます。バック処理等、今回の皆さんの作業にとても参考になります。
「智内兄助画集」求龍堂グラフィックス社
「智内兄助 1987」青年社
「智内兄助展 童女幻戯」川上画廊
「智内兄助 蔵 挿絵画集」毎日新聞社
 また、今年の秋にはパリの「ギャラリーためなが」にて、百人一首をテーマにした氏の展覧会が予定されています。
前回のパリでの展覧会図録「Kyousuke TCHINAI」Galerie Tamenaga.

ベースになるバック色処理をやっています。
何かを描きたい雰囲気の色になるまで何度も塗り直しています。
う~ん辛抱のしどころですね。

今日の作業
1:バック処理
○ガーゼを貼った方のパネルに第一色を塗り、乾かして第二色を塗ってください。第二色は生乾きの状態で拭き取ります。
○前回研ぎ出したパネルに第三色を塗り、生乾きの状態で湿らせた布で拭き取ります。必要なら更に第四色を重ねて同作業を繰り返します。重ねる色は薄く塗れば薄く塗るほど乾きも早く、ふき取りやすくなります。
描くモチーフのことを考えて、「このバックなら使える」と思うところまでやってみましょう。
2:描くモチーフをトレーシングペーパーに写し取ります。

 

2004年6月12日
前回の盛り上げがイマイチ弱かったので、再度チャレンジ。
どうにか一枚目は1回目の研ぎ出し完了です。
バック処理は今後もまだまだ続きます・・・・・「いつになったら絵を描き出すの?」

絵具の彩度(鮮やかさ)を調整する
リキテックス・レギュラータイプの場合
参照:リキテックス大全(美術出版社)
ニュートラル・グレイを使ってみよう
リキテックスにはNO,3~ NO,8 までのニュートラル・グレイがあります。
絵の具のラベルに書いてある明度(VALUE)NOと同じNOのニュートラル・グレイを混ぜると、
明度(明るさ)はそのままで、彩度(鮮やかさ)だけを落とした色が出来上がります。

今日の作業
1:F6号のパネルに着色
○モデリングしたパネルに着色します。
後の作業で研ぎ出しを行うので、効果を考えながら第一色を塗りましょう。
第一色が完全に乾いたなら、次の色を塗ります。
描く物(モチーフ)のことを考えながら、塗る色を決定します。
また、第一色と第二色は出来るだけ似たような色を使うのは避けましょう。
せっかく研ぎ出しても、効果があまり期待できません。
第二色は、表面が乾いた状態になったら、布を濡らして良く絞り拭き取ります。
全体的に軽く拭き取って見ましょう。
○ガーゼを貼ったパネルに花胡粉を混ぜたジェッソを塗ります。
次に、ジェッソの乾燥を待って、花胡粉+ジェッソ+ジェル・メディウム+モデリング・ペース
トをドロッとした感じに溶いて、パネルにモデリングしましょう。

 

2004年5月30日
お茶碗や、スプーン等使用している物はまるで「お料理教室」のようです。
ジェルもジェッソも初めて使う方がほとんどで皆さん悪戦苦闘の連続かと思いきや、なんのなんの楽しんで作業をなさってました。

リキテックス・レギュラータイプのラベル表示について
参照:リキテックス大全(美術出版社)

CPマークとAPマーク
CPマークは、その画材が安全であると同時に、品質面でもANJI(米国国家規格)に適合していると認定されたものに対してACMI(米国画材・工芸材料協会)が付与しているマーク。APマークは人体に害のない安全な画材・工芸材料であり、アメリカ合衆国連邦法で定められている評価基準に適合しているものに対してACMIが付与しているマーク。
カドミウム系等有害性のあるものには「警告・×印」が付いていてCPマークはありません。
ちなみに、リキテックス・ベーシックスやゴールデン・アクリリックスはAPマークが付いています。

VALUE バリュー:明度
色の明るさを表す数値。純粋な黒は0、白が10。
(その色の明度を上げたいときは白を加える)

CHROMA クローマ:彩度
色の鮮やかさを示す数値。大きな数値ほど彩度は高い。
(白や黒を混ぜると彩度が落ちる)

HUE
MUNSELL ヒュー:色相
色相表の12色相のどの位置の色かを示す数値。
(フタロシニン・ブルーの場合はBの下に*がある。ブルーに属し点線の左BP寄りに位置する色)B=ブルー。BP=ブルーパープル。
マルセル色環番号:マルセルが考案した色相の表し方。100色相がある。

PIGUMENT ピグメント:顔料名
使用されている顔料名。( )はカラーインデックス

透明度
絵の具の透明度を表す表示。
(不透明色・半透明色・透明色の三種類)

G・ グループ:価格帯
リキテックスの場合、使用顔料によりG1からG6までの価格がある。
0065 「G・1」等の次の番号は商品番号です。

今日の作業
1:F6号のパネルの下地処理
モデリング・ペーストにジェル・メディウムを加え、盛上げ剤を作ります。
50:50であれば乾燥後にひび割れは心配ないです。
ジェッソを加え粘度を調整します。
硬めに作ったり、軟らかく作ったりしながら下地の効果を考え、前回のパネル2枚にテクスチャー
(生地、質感)を作ってみましょう。
2:絵具の混色について
リキテックス・ミキシング12色セットで混色を試してみましょう。

 

2004年5月16日
今回からは「絵画教室」での模様をお届け致します。アクリル絵具 は初めてという23人の受講生の皆さんですが、はたしてどんな作品が完成するでしょうか。

画材 説明
アクリル絵の具とは
 1955年にアメリカで開発された絵の具。
絵の具は顔料(色の粉末)・展色剤(顔料を接着させ、伸ばす)・補助剤(絵の具を安定させる)の3要素から出来ている。
展色剤に何が使われているかによって絵の具の種類は変わる。
油絵の具は油、水彩絵の具はアラビアゴム、日本画は膠、アクリル絵の具はアクリル樹脂を展色剤に使っている。

アクリル絵の具の特徴
 1,水で描ける。2,発色が良い。3,耐久性が強く、日光や酸素の影響を受けにくい。4,固着力が強く、乾燥すると水に溶けない。5,乾燥が早い。6,臭いがない。7,混色が自由。8,乾くとやせる。9,吸湿性のないガラスなどには使用できない。

ジェル・メディウム
 絵の具に混ぜて厚塗りや、つやだしの効果を出す。
コラージュの際の接着剤としても使用する。

ジェッソ
 真っ白な地塗り剤。
絵の具の定着を助け、作品の発色を良くする。
カラー・ジェッソもある。

モデリング・ペースト
 大理石の粉末とアクリルエマルジョン出来た粘りがある下地剤。
盛り上げ用として使用。乾いてから彫ることも出来る。
乾燥するとひび割れを起こすことがあるので、ジェル・メディウムを加えて使用する。

今日の作業
 F6号のパネルの下地処理
パネルの一枚にジェッソを塗ります。
他の一枚はジェル・メディウムを使いガーゼを貼ってみます。
ガーゼは一枚で貼っても、何枚かにカットして重ねて貼ってもかまいません。
将来の効果を考えながら作業します。

 

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